女性向けコンテンツのヒットの鍵は、腐女子の食いつき次第


夢女の世界からこんにちは、ゆぱんだ(@upandalife)です。
ここ数年で、オタク業界はかなり動いたなと思います。
というのも、数年前までは少年漫画とは言えジャンプ作品がアニメイトのグッズコーナーも広く取られていたり、表向きはれっきとした女性向けという形ではないですが、少女漫画に比べて男キャラの人数も多く、作品によっては気になるキャラが恋愛関係に発展することも少なかったりするので、そこに創作性を見つけて群がる女オタクは多かったのだろうと思います。
かく言う私もそのうちの一人でした。
この少年漫画主体とした女性ウケ作品時代を経て、今現在も創作をしている方は多いと思います。
そして今の女性向けコンテンツはほぼアプリが主流となってきました。スマホがあれば基本無料で始められるというその手軽さが、ライトユーザーにもガチユーザーにも触れやすくなったのでしょう。
色んな新アプリがどんどん登場する中で、ここ数ヶ月でアプリの配信終了告知を目にする機会も多かったです。
色んなアプリが出回っている中で、今でも絶大の人気を誇るアプリはほんの一握り。そして、少年誌主流だったあの頃と比べて、ユーザーも新しく楽しい作品を求めて次から次へと目移りしやすくなっていると思います。
そんな中で、女性向けコンテンツが生き残ることに必要なことはなんだろう?ということを考えていました。
生き残るには運営側の努力ももちろん必要なのですが、このSNS社会で一番拡散と宣伝力を持っているのは、創作を行っているユーザーです。
今日の女性向けコンテンツは、女オタクの心をいかに掴めるかに掛かっているといっても過言ではありません。
名探偵コナンから見る女オタクの心の掴み方
ここで、コナンの話題を取り上げてみます。
コナンといえば、ゼロの執行人でさらに話題になりましたが、それもこれまでの積み重ねもあって一気に爆発したんだろうなと私は思っています。
長期連載、長寿コンテンツなので、それまでのファンも多くいらっしゃいますが、今回の映画で本格的に興味を持ったという方も結構多くいたのが印象的でした。
それもこれも、全ては女オタクをうまく手なづけているな…と思ったわけです。(言葉はあれだけど)
安室さんが登場したのは数年前で最近のキャラクターですが、初登場の時は、まさかここまで人気になるとは思ってもいませんでした。
ですが、その安室透の個性を際立たせたのは赤井秀一という存在なのだろうなと思います。(腐とか抜きにして)
安室さんは赤井さんを過去の出来事で敵対視していたりするわけですが、そりゃそこに食いつかない腐女子がいないはずないわ。
そういう関係性ほど萌える女オタクは多い。というところで、まずはじめに腐女子を手懐けている。そして腐女子向けとして一気に爆発したのが劇場版の「純黒の悪夢」。
なんだかんだで毎年コナンの映画を見ている方も多いだろうと思うのですが、本誌の方は途切れ途切れで見ていたとしても、この映画で一気に来た!となって創作をはじめる方も多いでしょう。
そんな方が書きました!とツイッターやpixivにあげれば、コナンはあまり詳しくなくても、顔やキャラクターの性格を多少分かっている人が見れば「え!こんな感じなの?めっちゃ気になる!」と思って、本誌や映画、アニメなどに手を出してそのコンテンツ自体が潤っていく。
二次創作をしている方だとフォロワー数が多い方も多くいるわけで、そんな方が描いたり書いたりしたら、次から次にRTでその作品を宣伝できるというわけです。
ただし
ここで一番大事なのは、公式側は必要以上に腐女子に媚びないこと。
その二人の関係性を公式でかなり匂わせることに喜ぶ人も多いですが、創作は創作。公式から離れたところで二次創作を楽しむ方も多いですし、人によっては公式が媚びたことで冷めてしまうユーザーもいます。むしろ、その媚び方が変な方向に走ってしまったら、「余計なことはするな」とそれまでのファンが離れる可能性もあるわけです。
キャラ同士の関係性や会話などはほどほどに。あとはこっちにまかせろ。
そして腐女子のハートを鷲掴んだコナンですが、今回の映画で多く掴んだのは、腐女子より夢女子側の人間。
それもどうしてここまで増えたのか?という話ですが、最近のオタク界隈も夢女子にだいぶ優しくなっています。というのは、前に記事に書いたのでその話はここでは省きます。(気になる方がいたらどうぞ)
合わせて読みたい
最近は刀剣乱舞などを始め、女主人公の取扱も増えました。そこからNLや夢といった界隈にも優しくなっているのだと思います。
(とうらぶのヒットはゲーム自体はシンプルなものですが、あとは自分の本丸として好きにどうぞスタイルなのでいいのだと思います。創作好きなオタクはそこがいいのかなとも)
昔は“夢”と言ったらドリーム小説。イラストや漫画などはあまりありませんでした。それが、今日のオタク界隈では雑食系絵描きの方の力もあって、賑わっています。
昔に比べて嫌悪されにくくなっている夢というジャンルですが、その過ごしやすい環境も重なって、あの安室さんの発言もありネームレスならぬ夢視点な漫画も多く出回っています。
腐が苦手な人にとっては、前情報が入っていたら安室さんと赤井さんか…と気が滅入る人もいるだろうなと思いますが、それが今回はどうしたことか安室さんが夢女子キラーになっている。
そういう方面にもっていきやすい映画だったのと、コナンもネームバリューやキャラの設定も分かる人は多いので、とっつきやすくて爆発的人気となったのでしょう。
でもきっと、それまでの積み重ねがなければ、ここまで爆発的ヒットとはならなかったような気もします。それまでの安室さんのキャラ設定などがあって、女オタクの心を鷲掴んでからの爆発的ヒットになったのではないでしょうか。多少はどんなキャラクターなのかは純黒で知っている方も多いでしょうから。
グッズの購入は二次創作をする方より一般的オタクユーザーの方が多い
これも人によるとは思いますが、創作主は基本自分たちの中で満足していたりします。グッズが出ても同じ缶バッジを何万円分も購入する人は少ないのではないでしょうか。(他にお金をかけるでしょうし)
そのあたりは、創作する方よりは、現場に出向いたり痛バデートがしたい!というユーザーの方が購入数も多かったりします。
スポンサーリンクまとめ
女性向けコンテンツがヒットするには、そういった創作性を擽らせる設定やキャラクターたちで創作する方の気持ちを鷲掴み、また、腐女子の気持ちを鷲掴んだからと媚びることなく、公式はあくまでも中立的な立場でNL厨にも夢女子にも夢をみさせろということです(横暴だけど)
腐が苦手な人もいます。腐に媚びだした瞬間に離れるユーザーもいますし、そっちの方向は求めてない!なんてことを思う腐女子もいますし、かくいう私は公式の腐媚びがひどすぎて死ぬほど病んだ夢女子です。
あくまでも、公式は中立的な立場を貫いてください。
少ないユーザーの中のほんの一握りのユーザーが万課金するよりは、微課金でもユーザー数が多いほうが将来安泰です。間違いなく。
乙女向けコンテンツについて
そしてこちらは乙女向けの難しいところですが、ドラマCDなどで主人公の名前を読んで喜ぶのはNL厨のみです。夢女子の気持ちも離したくないのなら、せめてネームレスで頑張って欲しい。
名前はその単語一つで人格を生み出してしまうので…。(人によっては女主人公の顔ありが平気な夢女子も確かにいるけど、名前は特に他の女を想ってるのね…と病む人も多い)
そんな私は乙女ゲームはデフォ名プレイのNL寄りですが…。夢女子の気持ちもわかるので。
上では女性向けコンテンツヒットには腐女子の力も必要だと書いてますが、乙女向けコンテンツ、お前は別だ。
創作される分には自衛やスルーすりゃいいけど、公式がそれを混ぜたら信用ガタ落ちですよ。間違っても混ぜちゃだめ。
だから正直なところ、乙女向けコンテンツが女性向けとしててっぺんをとるのは難しい。それでも私は乙女向けコンテンツで生きながらえています…。
(その中でもスタマイはすごいなと思っている)